女優・長澤まさみが主演を務める映画『おーい、応為』の本予告映像および本ポスタービジュアルがついに公開された。
本作は、江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎の娘であり、弟子でもあった**葛飾応為(おうい)**の波乱に満ちた人生を描いた歴史人間ドラマだ。

父・北斎との激しいやり取り、絵に生きたひとりの女性
予告映像では、長澤演じるお栄(応為)と父・北斎(永瀬正敏)との怒鳴り合いや、世間に媚びず信念を貫く応為の凛とした姿が印象的に映し出されている。
一度結婚するも離縁し、実家へ戻った応為は、北斎とともに質素な長屋で暮らしながら絵に没頭する日々を送る。
そんな彼女の良き理解者であり、友人として支え合うのが、高橋海人演じる浮世絵師・渓斎英泉こと善次郎だ。ふたりは互いに刺激を受けながら、絵師としての道を歩んでいく。
応為の“知られざる人生”に光を当てる
女性が浮世絵師として活躍することが稀だった時代。応為は、自らの才能と情熱で道を切り拓いた。
しかし、現存する応為の作品はわずか数点にすぎず、その多くの人生はいまだ謎に包まれている。
口は悪くても、正直に生き、何より絵への情熱だけは生涯貫いた彼女の姿を、長澤まさみが時代劇映画初主演でユーモアと力強さを込めて熱演。
史実とフィクションが巧みに織り交ぜられた本作は、応為という人物の人間味と芸術への執念を丁寧に描いている。
3人の浮世絵師を象徴するビジュアルも完成
あわせて公開されたポスターでは、応為・北斎・善次郎の3人がそれぞれ筆を構え、自身の代表作を背景に立つ姿が印象的だ。
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応為の背景には、吉原の光と闇を描いた傑作「吉原格子先之図」。
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北斎は、言わずと知れた「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。
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善次郎には、遊女を描いた「鯉の滝登り裲襠の花魁」があしらわれている。
これらの作品が本編でもどのように描かれるのか、アートファンにとっても見逃せない注目ポイントとなりそうだ。
公開は10月17日(金)から全国ロードショー
映画『おーい、応為』は、10月17日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開予定。
一人の“知られざる絵師”の人生を描いた物語が、この秋、静かに、しかし力強く観る者の心に問いかける。