「家業」、派手な爆発的人気ではなく“安定型好評作”に ヤン・ズーの転換期を象徴する作品との声も

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小林 舞
小林 舞
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ヤン・ズー(楊紫)主演の古装ドラマ「家業」が放送中盤以降、徐々に安定した評価を集めている。

放送開始直後こそ、“超大型ヒット”級の勢いには届かないとの声もあったが、現在の中国古装ドラマ市場全体で見ると、「家業」は比較的口コミが安定している作品として認識され始めている。

本作は、一般的な“高糖古偶(甘いラブ中心の古装恋愛劇)”とはかなり異なる路線を取っている。

物語の軸となるのは恋愛ではなく、家族経営、徽墨文化、そして女性の成長。

全体的にテンポはゆったりしており、“生活感”や“家族の重み”を重視した叙事スタイルが特徴だ。

そのため、視聴者層もいわゆるCP消費型より、“ストーリー重視派”が中心となっている。

今回、ヤン・ズーが演じる主人公についても、中国SNSでは「近年で最も抑制された演技」という評価が多い。

これまでの彼女は、感情を爆発させるタイプの役柄で強みを発揮してきた。

しかし「家業」では、家族制度や身分制約の中で抑圧されながら生きる女性像を、かなり内向的かつ生活感のある演技で表現している。

特に前半では、“耐える女性”としての静かな圧迫感が印象的で、後半に向かうにつれ、主人公が少しずつ精神的強さを獲得していく変化も比較的自然に描かれている。

ネット上では、「ヤン・ズーは今、“女性成長型大女主”に最も適応している俳優の一人」という意見も増えている。

もともと彼女は感情表現の強さに定評があったが、現在はそこに“落ち着き”や“生活感”が加わり、以前よりも“偶像劇的な演技”が薄くなったと見る声も少なくない。

一方で、「家業」には弱点も指摘されている。

特に中盤以降、商戦パートや家族内部の権力構造描写が長く続くため、テンポがやや重く感じられるという意見は比較的多い。

そのため、中国SNSで瞬間的に“全民追劇”級の熱狂には至らず、話題性が完全爆発するタイプの作品にはなっていない。

ただし、その分、“後から評価が積み上がるタイプの作品”として受け止める視聴者も増えている。

また、CP面でも本作はかなり独特だ。

ヤン・ズーとハン・ドンジュン(韓東君)の組み合わせは、近年の古装市場で主流となっている“高糖営業型CP”ではない。

2人の関係性はむしろ、“大人の伴走感”や“長期的な支え合い”に重点が置かれている。

一目で強烈な化学反応を見せるタイプではないが、物語が進むにつれて自然に関係性が積み上がっていく構造となっており、中国ネットでは「派手ではないけど耐看(見続けられる)」という評価も多い。

特にハン・ドンジュン自身が持つ、落ち着いた成熟感のある雰囲気が、ヤン・ズーの感情演技と比較的うまく噛み合っていると言われている。

つまり、このCPは“恋愛イベント”で視聴者を刺激するタイプではなく、人物関係と感情蓄積で成立する関係性だ。

総合的に見ると、「家業」はヤン・ズー最大級の代表作になるかどうかはまだ未知数だ。

しかし、彼女の現在のキャリア段階においては非常に重要な作品だという見方は強い。

かつての“流量ヒロイン”から、“正劇感を持つ女性成長型女優”への移行――。

「家業」は、その変化を最も明確に示し始めた作品の一つとして位置付けられ始めている。

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