正直、このゲームの復刻を聞いたとき、ちょっと驚いた。
今の時代に“目的のないゲーム”って、むしろ珍しいから。
でもアクアノートの休日って、そういう常識から外れた作品なんだよね。
久しぶりに触れてみて、「ああ、この空気感、やっぱり唯一無二だな」と思った。
やることがない=自由、という贅沢
このゲーム、明確なゴールがない。
クエストもないし、敵もいない。
潜水艦で海に潜って、ただ泳ぐ。それだけ。
でも、それがちゃんと“ゲームとして成立している”のがすごい。
例えば:
- 魚を眺める
- 海底の地形を探る
- 遺跡っぽい場所を見つける
やっていることはシンプルなのに、不思議と飽きない。
むしろ「次は何があるんだろう」と自然に続けてしまう。
最近のゲームって目的に追われることが多いから、
この“何もしなくていい時間”が逆に新鮮に感じる。

漁礁づくりという静かなやり込み要素
個人的に好きなのが、漁礁システム。
ブロックを積んで環境を作ると、
そこに集まる魚の種類が変わっていく。
これ、派手じゃないけどかなり面白い。
自分の手で海の一部をデザインしている感覚がある。
いわゆるクラフトゲームとは違って、
「効率」じゃなく「観察」が目的になっているのがこのゲームらしい。
リマスター要素は“ちょうどいい進化”
今回の復刻版で追加されたリマスターモード。
これが思った以上に良い。
魚のテクスチャが綺麗になっていて、
ただ眺めているだけでも満足感がある。
一方で、クラシックモードもちゃんと残っているのが嬉しい。
さらにブラウン管風のフィルターもあるので、
当時の空気感をそのまま再現できる。
この「新しさと懐かしさのバランス」はかなり丁寧。
他の“癒し系ゲーム”と何が違うのか
ジャンル的には『ABZÛ』や『Subnautica』と比較されると思う。
ただ、このゲームはかなり方向性が違う。
- 『Subnautica』→ サバイバル要素あり
- 『ABZÛ』→ 演出重視のアート作品
- 『アクアノート』→ ただ存在する世界を体験する
この“何も強制されない感じ”は、他のゲームにはあまりない。
だからこそ、人によっては「退屈」と感じるし、
逆にハマる人はとことんハマる。
正直、人を選ぶ。でもそれでいい
このゲームは万人向けではない。
- 目的が欲しい人 → 合わない
- アクションが欲しい人 → 物足りない
でも、
- のんびりしたい
- 世界に浸りたい
- 何も考えずに遊びたい
こういう人にはかなり刺さる。
個人的には、夜にヘッドホンつけて潜るのが最高だった。
音と静けさに包まれる感じが、他のゲームではなかなか味わえない。
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結論|“何もない時間”を楽しめる人にこそ触ってほしい
アクアノートの休日は、今のゲームとは真逆の方向にある作品。
派手さも、分かりやすい達成感もない。
でも、その代わりに“静かな満足感”がある。
「ゲームに疲れたときに戻ってくる場所」みたいな一本。
正直、こういう作品が今また遊べるのはかなり貴重。
合う人には、長く付き合えるゲームになると思う。