タクティカルFPS『Delta Force』を手がけるTeam Jadeは、2026年3月から開催していた公式大会「Delta Force: Open Series Season 1」が全日程を終了し、チーム「Vortex」が優勝したと発表した。賞金総額130万円をかけた本大会は、日本と韓国のプレイヤーが参加するランキング形式で実施され、約1,000人規模が参戦するコミュニティ主導型イベントとして注目を集めた。
週末のプレイ成果がそのままランキングと報酬に反映される設計は、従来のクローズドな大会形式とは異なり、参加ハードルを大きく下げる仕組みとなっている。ライブサービス型タイトルにおける競技シーン拡張の一例といえる。
Vortexが示した“安定型の勝ち上がり”
優勝したVortexは、予選を3位で通過しながらも本戦で着実に順位を上げ、最終的に主導権を握る展開を見せた。グループステージを首位で突破し、「Qualifier Winner」枠でもトップを獲得。決勝ではチーム連携を軸に安定したパフォーマンスを維持した。
ファイナルでは、重要オブジェクト「マンデルブリック」の確保を軸に戦術を展開し、合計29キルを記録。戦況をコントロールし続けた点が勝因となった。チームを牽引したJungHee選手がMVPを受賞している。
派手な個人成績だけでなく、安定した意思決定が評価された形だ。

勝敗を左右した新ルール「マッチポイント・ブリック争奪戦」
本大会では、通常のキルベース評価に加え、「マンデルブリック」の解読を2回成功させることで勝利となる特別ルールが採用された。これにより、単純な撃ち合いだけでなく、資源管理やポジショニングといった戦略要素が強く求められる設計となっている。
エアドロップや出現位置がラウンドごとに変化するため、状況判断の精度が試される点も特徴だ。これは従来のFPS大会と比較して、より“チーム戦術寄り”の競技性を強める方向といえる。
一方で、観戦者にとってはルール理解のハードルがやや高い側面もある。
シーズン2はモバイル対応へ 参加層の拡張が焦点
次回大会「Season 2」は5月中旬に開催予定で、最大の変更点はモバイル版の正式参戦だ。PC/コンソール版とは別にランキングが集計されるため、デバイスごとに公平な競技環境が維持される。
これにより、従来よりも広いプレイヤー層の参加が見込まれる。特に『Call of Duty: Mobile』などで確立されたモバイルFPSの競技シーンと比較すると、本作も同様の拡張フェーズに入ったと考えられる。
アクセシビリティの向上が、コミュニティ規模の拡大に直結するかが焦点となる。
世界大会と日本予選も控える競技展開
6月には中国で世界大会「Delta Force Invitational: Warfare 2026」が開催予定で、各国から8チームが出場する。これに先立ち、日本予選も5月上旬に実施され、代表選手が選出される。
ローカル大会からグローバル大会へとつながる構造は、eスポーツとしての基盤整備が進んでいることを示している。
まとめ:オープン型大会で広がる競技コミュニティ
「Open Series Season 1」は、参加型設計と戦略性の高いルールにより、コミュニティ全体を巻き込む大会として機能した。モバイル対応や世界大会の展開を踏まえると、『Delta Force』は競技シーンの拡張フェーズに入っている。
今後は、参加のしやすさと観戦の分かりやすさをどう両立するかが、継続的な成長の鍵となりそうだ。