放送前から注目を集めていた中国ドラマ『一念江南』が、主演俳優の相次ぐ降板によって、制作の先行きが不透明な状況に陥っている。
主演に予定されていたユー・シューシン(虞書欣)とワン・アンユー(王安宇)は、9月11日にクランクインを予定していたが、直前になってワン・アンユーの降板が判明。その後、作品の配信準備に関する調整やクランクインの無期限延期、そしてユー・シューシン本人の降板のうわさも取り沙汰されるなど、複数のトラブルが表面化している。
さらなる打撃として、出演予定だったリウ・タオ(劉濤)も別作品への参加を公にし、事実上『一念江南』からの離脱が明らかになった。彼女はライブ配信で、新たにジョウ・イエ(周也)主演の『紅舞鞋』への出演と9月中のクランクインを報告。これにより、作品のキャスティングは大幅な見直しが避けられない状況となっている。
こうした混乱の背景には、ユー・シューシンを取り巻く一連の問題があるとされている。今年6月ごろから、彼女の父親が関与する企業に対し、国有資産の不当取得に関する疑惑が浮上。国営企業との不透明な関係性が注目され、総額15億元(約310億円)にも及ぶとの報道が続いている。
加えて、過去に共演した芸能人からSNS上での暴言被害の告発がなされるなど、個人としてのイメージにも影響が及んでいる。これらの出来事を受けて、SNSのフォロワー数にも変化が見られ、微博では約100万人、動画プラットフォームでも約140万人の減少が確認されている。
さまざまな要因が重なり、作品の制作は困難な局面を迎えている。キャスト再編やスケジュールの見直しが必要となる中、今後の動向が注目されている。