タン・ソンユン、30代以降は“国民派女優”路線へ 「我的山与海」から刑事ドラマまで転換期続く

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小林 舞
小林 舞
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2026年5月以降、中国女優タン・ソンユン(譚松韻)の活動は、新作ドラマ、待機作、そしてブランド案件を中心に展開されている。

露出頻度自体は、いわゆる“毎日トレンド入りするタイプ”ではない。しかし業界内での存在感や作品に対する議論は依然として安定して高く、“静かに強い女優”としてのポジションをさらに固めつつある。

現在、最も話題となっているのは、今年3月に放送された主演ドラマ「我的山与海」だ。

タン・ソンユンが演じたのは、中国西南部の山村出身の女性・方婉。作品は女性の成長と現実社会をテーマにしたリアリズム系ドラマで、これまで彼女に強く付きまとってきた“少女感”イメージからの脱却を強く意識した作品としても注目された。

特に今回の役では、20代から50代近くまでの人生を演じ分ける必要があり、タン・ソンユンは体重を約41キロ台まで落としたほか、素顔に近い状態での日焼けメイクなど、かなり大胆な役作りを行ったとされている。

中国SNSでは、「童顔俳優は成熟役が難しいと言われてきたが、今回は完全に印象を変えた」「“可愛いだけ”の俳優ではないことを証明した」といった評価も目立つ。

彼女はこれまで、「最好的我們」の耿耿役を代表に、“永遠の青春ヒロイン”のようなイメージを持たれてきた。

実際、35歳になった現在でも高校生役に違和感がないと言われるほどの幼い顔立ちと小顔ぶりは、長年彼女の最大の特徴でもあった。

一方で、その“幼態顔”ゆえに、過去には成熟した役柄で「子どもが大人の服を着ているように見える」と指摘されたこともある。

しかし、「我的山与海」は、そうした固定イメージを覆す転機になったとの見方も強い。

最近では、中国国内で白玉蘭賞予想が盛り上がる中、「我的山与海」と共にタン・ソンユンの名前も頻繁に挙げられており、ノミネート候補の一人として議論され始めている。

一方、新作ラインナップにも変化が見え始めている。

最近、中国エンタメメディアの間で広く報じられているのが、刑事・未成年保護題材ドラマ「赤焰」への出演情報だ。

現時点では正式発表前ながら、業界内ではすでに“ほぼ確定級”として扱われており、5月末にも厦門でクランクイン予定と伝えられている。

もし出演が正式決定すれば、タン・ソンユンにとっては近年進めている“現実職業劇路線”の延長線上に位置する作品となる。

振り返れば、「請叫我総監」「向風而行」、そして「我的山与海」と、彼女はここ数年で徐々に“青春ラブコメ女優”から、“働く女性”や“現実社会を生きる主人公”へと軸足を移し始めている。

これは現在の中国ドラマ市場における女性俳優の長期生存戦略とも一致している。

単なる“甜寵(甘い恋愛ドラマ)”だけでは年齢と共に限界が来る中、タン・ソンユンは比較的早い段階から現実劇へのシフトを始めていた。

一方、古装ドラマ分野で最も期待されている待機作は、やはりホウ・ミンハオ(侯明昊)と共演する「逍遥」だ。

本作は東洋ファンタジー色の強い古装奇幻劇で、“妖界”を中心にした幻想世界観が特徴。近年、中国ドラマ市場では再び“仙侠・奇幻系”ジャンルが回復傾向にあり、「逍遥」がタン・ソンユンにとって再び古装人気を押し上げる作品になるのではないかという期待も高まっている。

また、商業活動も安定している。

5月には、中国老舗スキンケアブランド「春娟」との新たなコラボも発表された。

“自然体”“東洋的養生感”“穏やかさ”を打ち出したブランドイメージは、現在のタン・ソンユンのパブリックイメージとも非常に相性が良いと分析されている。

近年の彼女は、“強烈なカリスマ”よりも、“安心感”“親近感”“生活感”を持つ国民派女優として認識され始めているからだ。

現在のタン・ソンユンは、いわゆる“爆発型流量女優”とはかなり異なる軌道を歩いている。

短期的な話題性よりも、長期的な視聴者支持と安定感を積み重ねるタイプ。

業界内でも近年は、「視聴者縁が強い」「作品を安定して支えられる」「年齢を重ねても市場価値が落ちにくい」といった評価が増えている。

30代に入った今、タン・ソンユンは“少女感”を武器にする段階を超え、“国民派女性俳優”として新たなフェーズへ入り始めている。

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