ヤン・ズー(楊紫)とオウ・ハオ(欧豪)が主演を務める新ドラマ「玉兰花开君再来」がこのほどクランクアップを迎え、中国SNSで大きな注目を集めている。
作品は、中国近代史に実在した女性実業家・董竹君の人生を描く伝記ドラマ。民国時代を背景に、波乱万丈な半生を生き抜いた一人の女性の成長と再生を軸にした“大女主作品”として期待されている。
特に話題となっているのは、ヤン・ズーにとって初となる“実在人物の本格伝記作品”への挑戦だ。
今回、彼女は13歳から60歳近くまでの董竹君を演じることになり、中国SNSでは、「キャリア最大級の挑戦では」と注目が集まっている。
董竹君という人物は、中国近代女性史の中でも非常に特殊な存在として知られている。

幼少期に貧困のため妓楼へ売られ、その後革命家・夏之時と出会い、日本留学を経験。やがて軍閥夫人となるものの、結婚生活は次第に崩壊し、最終的には4人の娘を連れて家を出ることになる。
その後、彼女は上海でゼロから事業を立ち上げ、中国を代表する高級ホテルブランド「錦江飯店」の創設者となった。
中国ネット上では、「どんな架空の“俺TUEEE系”女性主人公より壮絶」「本物の人生のほうがドラマチック」といった声も多い。
今回のドラマでは、そんな董竹君の約50年にわたる人生が描かれる予定だ。
すでに公開された撮影現場写真も大きな話題となっている。
特に結婚シーンの路透(リーク写真)では、実際の董竹君夫妻の歴史写真と比較するネットユーザーが続出。ウェディングドレスのデザインやベールの長さ、スーツのシルエットまで、かなり忠実に再現されているとして、「制作陣の考証が本気すぎる」と評価されている。
また、ヤン・ズー自身も役作りにかなり力を入れていたと伝えられている。
中国メディアによると、彼女は上海語や四川方言を学び、さらに董竹君の墓を訪れて手を合わせたという。歴史写真再現のメイクテスト時には涙を流したとも報じられており、「この作品は『生命樹』以上に難しい挑戦」と語っていた。
こうしたエピソードから、中国SNSでは、「ヤン・ズーがかなり本気で向き合っているのが伝わる」という反応も出ている。
一方で、期待と同時に“不安視する声”も少なくない。
特に多く語られているのは、「董竹君を“万能型の大女主”として描いてしまわないでほしい」という点だ。
董竹君は決して“最初から強い女性”ではなく、苦しみや失敗、葛藤を何度も経験している人物だった。
夫から精神的な圧力を受けながらもすぐ離婚を選ばず、長い時間耐え続けた過去もある。そのため、中国SNSでは、「ただの爽快系成功物語にすると逆に薄くなる」という意見も目立っている。
「痛みを抱えながらも立ち続けた女性」としてのリアリティをどこまで描けるかが、本作最大の鍵になるという見方だ。
また、オウ・ハオ演じる夏之時についても注目が集まっている。
劇中の夏之時は、最初は理想に燃える革命家として登場するが、次第に強い支配欲と偏執性を見せる複雑な人物へ変化していく。
そのため、中国SNSでは、「ただ怒鳴るだけの“モラハラ夫”にすると失敗する」「彼自身の内面的崩壊まで描けるかが重要」という声も多い。
特に、“彼女を守る男”から“彼女を閉じ込める男”へ変わっていく過程をどう表現するかが、作品全体の説得力を左右すると考えられている。
さらに、この作品はヤン・ズー自身にとっても“転型(イメージ転換)”の重要作と見られている。
これまで古装劇やファンタジー作品で高い人気を得てきた彼女だが、今回は完全なリアル人物ベースの年代劇。視聴者が“ヤン・ズー”ではなく、“董竹君そのもの”として受け入れられるかが大きなポイントになる。
中国SNSでも、「これは演技力が完全に試される作品」「成功すればキャリア代表作になるかもしれない」と期待が高まっている。
また、本作はすでに中国中央テレビ系の重点ドラマラインナップにも入っているとされており、制作規模の大きさも注目されている。
現在のところ正式な放送日は未発表だが、中国ネット上ではすでに“今年最注目の女性伝記ドラマ候補”として扱われ始めている。
董竹君という女性の人生が、どこまでリアルに、そして力強く描かれるのか――「玉兰花开君再来」は、今後さらに大きな話題作となりそうだ。